モントルー・ジャズ・フェスティバル行ってきました。

会場はモントルーの湖畔にあるカジノの中の特設ステージ。
去年はここでジョン・スコフィールド・トリオ、そしてハービー&ウェイン・ショーターのライブを見ました。
意味も無く豪華な赤絨毯の階段を上がって行く。大枚叩いて買った一等席は前から6番目のスペシャルなシート。
こーいうところには金と労力を惜しみません!


初っ端は、去年モントルーの野外ステージ”トリオの部”で優勝したというTrio Grandeがめでたくカジノ・ステージへ。
サックス・クラリネットバグパイプまで吹く男と、トロンボーン・チューバ・チューバの二倍はある名前も知らない巨大金管楽器を吹く男、そしてドラムスという編成。
一発目だけあって最初は緊張気味なのかなぁと思わせる空気があったが、数曲こなした後に暖まってきた様で、パフォーマンスを交えながらの楽しい演奏になった。
時には3人で掛け声を入れたり、チューバの男がパントマイムしたり、息の合った音楽コントの様で、客の掴みはバッチリだった。さすが優勝者、エンタメの質が違う。


そして出てきたのは、ゆうに180はある巨体でウッドベースを踊る様に弾くStanley Clarke、様々な音楽を消化してきたバンジョー弾きのBela Fleck、そしてバイオリニストのJean-Luc Ponty。
実は名前すら知らない人たちで、しかも弦楽器3つでどうリズム良く持って行くのかと思ったのが間違いだった。
Stanleyが激しく刻むリズムに、Belaのバンジョーが刻み、圧巻だったのがPontyのバイオリン。この楽器が、ここまで”あっち側に飛ばす音”を出せることを知らなかった。
そしてなんと言っても楽しそうな3人。すっかり飲み込まれて、面白みに欠けるから興味が無かったバイオリンの音に完敗した。
スゴイ3人だった。


しかしそれ以上のライブをやってのけたのが、僕のお目当てだったMedeski Martin&Wood。
モントルー初参戦でもあり、たぶん多く男客の目当てが二番手のトリオだっただけに、客の反応は半信半疑。
一部の若者たち(+自分)だけが異様な興奮状態だった。
そんな客席の空気をモノともせず、リズムマシーン・クリス(Martin)がいつもの調子でいろんなパーカッションで下地を作り、
Woodがベースで被せ、Medeskiのペロペロ言ってるキーボードがビヨーンと響いた瞬間、彼らのライブが始まった。
セッションなのか、アドリブなのか、曲なのか、まぁいつもカオスなライブをやってくれる彼らなので僕はイスの上でグアングアン踊りまくっていたが、
斜め前のカーネルサンダース似のオジイチャンなんか思わず盛り上がり過ぎちゃって周りの失笑買う始末で、
パンフレットで”この人たち何者だ…”と調べだす。僕は周りにいたヒッピーライクな若者たちと一緒に大はしゃぎして、
オレフランス語わかんねーけど最高!みたいなノリで最後はもちろんスタンディングオベーション!!!


というわけで、ライブは最高だった。
3人寄ればなんとやら。トリオはミラクルだ。


※こんな最高の席取っておいて、カメラ持って行くの忘れました