敵地にて

afropsychic2004-06-01

電話がひっきりなしに鳴り響き、溜まった電報が山積みの、ピリピリとした空気の流れる荒れた職務室。
そこをふらりと訪れた嫁さん里帰り中の同僚が、『今夜サッカーの日本vs英の試合があるけど、衛星放送しかないから近くアイリッシュ・パブに見にいかな〜い?』と、空気も読まずにボクを誘った。
寝不足で、溜まった仕事の整理も付かなかったボクの頭は、とたんに『遊びモード』に切り替わった。


着いた先のアイリッシュ・パブは、まさに敵地だった。店の奥
のスクリーンに映し出される試合をツマミに、大勢の白人たちが酒を飲んで盛り上がっていた。
そんな中僕らは、入り口そばのテーブルに座り、ビール片手にスクリーンへ飲み込まれた。


前半は完全にイングランドペース。観客も机を叩いて大盛り上がり。オーウェンの先制点の時は頂点だった。
しかしその後、一進一退の攻防に入り、サントスからのクロスを小野が合わせて同点になると、バーテンのオニイチャンの表情も一変。フライを頼んだらフォークが無かったのでもらいにいくと、『あっちだよ』の一言で終了。


結局試合は1−1の引き分け。
次の日の英紙の見出しには、やっぱり『Oh,NO!』が踊ったとさ。