fet de la Musique

afropsychic2004-06-20

曇時々ザアザア降りという最悪の天候の日曜日、一瞬雲が切れた1時間半の合間にソフトボールを一試合こなし、
いざ、この恵まれない天候の為にずーっと行けなかった『ジュネーブ音楽祭』へ!と町に向かって車を走らせていたら、
不運にも、また土砂降りの雨が降り出した・・。
これはもう中止だな、と家へ帰り、夕飯の為に米を洗って、夜9時からTV中継があるサッカー(スペインvsポルトガル戦)を目標に、
ソファで仮眠を取ることにした。


ふと目が覚めた夜7時、雨の音がしないので外を見ると、雨はすっかり止んでいた。
同時に、町の方角から3発の色の無い花火が上がった。げ、やってんじゃん・・でももう心はサッカーなんだけどなぁ、と一人迷っていると、同僚から電話が来た。
音楽祭帰りのその人から『え?もう行ってるのかと思ったのに』と言われ、その瞬間、一週間これに行くことしか考えてなかった自分に戻った。
サッカーはどこかのパブにでも見に行けばいいや、と一応頭の隅にしまいつつ。


音楽祭は旧市街。しかし旧市街は混んでいるので、ひとまず駅前の駐車場に車を止め、
実際場所すら知らなかったので、人の流れに乗りつつズンズンズンと進んで行った。
どこからか、キレイなピアノとコンガの絡む音。アフリカンなクラシックだった。
おーアフリカキター!!と心躍らせながら近づいて行くと、どうやら大きな教会の中でやっているらしかった。
しかし、入れなかったので諦め、もっとスゴイのが聴けるんじゃないのー!?と、ますます胸を躍らせながら、
さらに先の大きい公園があるへ進んで行った。


その先は、まるで山の中の野外イベントの様であった。道の脇の芝生に、様々な国の料理の出店が立ち並び、
大小様々な三角テントやステージで、ネイティブ・アメリカンあり、カントリーあり、インドのベリーダンスあり、ジャズあり、
もちろんロックありの、多種多様なバンドが決められた時間の中で演奏をしていた。
正に『音楽祭』。旧市街全体が音楽に包まれていた。


途中に降った土砂降りの雨を、テントの中で少年達が演奏する『ハリーポッターのテーマ』を聞きながらやり過ごしながら、
結局10時半過ぎまで一人でウロウロした。
帰りの車を走らせていると、いつも行く巨大スクリーンがあるパブから、ゾロゾロと、
真っ赤な顔で大騒ぎする人たちが流れ出ていた。どうやらポルトガルが勝ったらしかった。


EURO2004予選リーグの一番熱い試合のウラで開催されていたジュネーブ音楽祭。
ほとんどフランス語で何言ってるか分からなかったが、なにより音楽を楽しむ老若男女のクラウド達と一緒の時間を過ごせただけで、
気持ちとしては満足感でいっぱいだった。
その後うちに帰り、寝不足を顧みずサッカーをチェックしたのは言うまでも無い・・。